荒金門亜【さびしさが優しさと同居するシティポップス】

荒金門亜:エバーグリーンな歌声は甘く、すずしい。

女の子パワーにおされ気味な福岡インディーズだけど、メンズには荒金門亜がいた。女の子のファンが暴発しそうな(笑)ルックスと甘い声。
その声で歌うのは苦味と痛みを持った愛の歌。
流行の若者ぽい発声で、聴く人のハードルを下げる。TVで流れるポップスのように耳障りのよい歌。
ところが、その心地よさにからだをゆだねていると・・・

 

荒金門亜:死と性の香りがするスキャット

歌詞を持たずに、メロディーをうたうスキャット。感情のおもむくままに、もしくはサビのメロディを輝かせるためのアクセントとして使われる技法。
ところが荒金門亜のスキャットは、ちょっと聞いたことがないくらい甘く、苦い。天に召されたジェフ・バックリィのように。
ライブ会場の隅っこまでさ~っと浸透していく。浮遊感。
いやあ、こんな気持ちのいいスキャット、久しぶりに聞いた。
熱っぽいソウルフルなものではなく、マンハッタンの高層階で、摩天楼を見下ろして歌われるスキャット。
先日見た伊藤彰吾くんもそうだけど、天使系男子、かなりいいと思う。
さらに、荒金門亜のもつ必殺技はこれだけではなかった・・・

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荒金門亜:悪魔のように美しいファルセットをフルスロットルで

中盤に歌われた「冷たい人間」という曲。コミュニケーションの断絶と、悲しみや喜びが理解できない現代の闇を歌う曲。この曲のサビは裏声。ファルセットなんだ。
サビをファルセットで歌う。初めて聞いた。背筋がぞぞぞっとした。
美しいファルセットが冷たい人間をよくあらわしていた。なんという引き出しの多いシンガーなんだ。
それもきちんと必要な曲に、必要な歌い方をしてる。

次に歌われた「着地点のない愛のうた」もすごかった。君を見るために目をつぶっていたい。耳をふさいで君の鼓動を聞いていたいなどという、必殺のフレーズの連発。
叶わない恋ほど美しい。心を閉ざしたい、君を好きになるから。
女子だったら死んでるね(笑)

 

荒金門亜:甘いラブソングの後、戦いの歌

ラストに歌われた威風堂々という歌。
まるでマーチングバンドがバックについているかのような大団円。
レ・ミゼラブルのミュージカルのような。
彼の歌う5曲は、組曲だったのか?
都会の冷たい空気、そこに住む冷たい人間、死の匂い。そんな街を歩き、進む。
紫煙がのぼる戦いの街を、堂々と。

聞くと彼はすごく多彩なようだ。
新しい歌をもっと聴いてみたい。

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