松谷さやか【異国感あふれる祈りのうた】

松谷さやか:あちこちで名前とフライヤーを見てた。

若手のシンガーソングライターのなかでも、よく見かける名前と顔。キャバーンの町田さんからの強力プッシュもあり楽しみにしていた。

一曲目はキーボードの弾き語り。
これがすばらしい迫力だった。
簡単な伴奏だからこそ浮かび上がる光景。現実世界の海や山、ビルディングではなくて、光の輪のような。浮遊感と重さが同時にあって、「おおお」となった。

大きな石の扉を開けるような歌声。切りつけるのでも、こじ開けるのでもなく、重い石の扉自体に「開いて」と言い聞かせるような。
暗いステージのすみっこにおかれたキーボードのバックから光が差し込んでくるような。
それはだんだん強く、おおきく。

松谷さやかはゴスペルグループなどでも活躍しているらしい。
そんなことは全然知らなくても、根底にあるものが「祈り」だということがすぐに感じられた。フェイクのないまっすぐな歌も。

これからも弾き語りを見てみたい。音の全ての責任をもって立つ松谷さやかを見たい。

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松谷さやか:女の子たちは自分の見せ方、見られ方を知っている

松谷さやかは美しい。西洋の石膏像のような美しさがある。先に自分の武器に気がついたのか、歌い始めてから気づいたのかはわからないけど、ステージ衣装・表情・しぐさなどキチンとしたプレゼンテーションがある。

ステージで自分を美しく見せる。もしくはかわいく見せるってのはとても大事。それだけじゃダメだけど。

それがあざとく見えるかもという不安をもつかもしれないけど、実際かなり難しいけど。
見た目のイメージはとても大事。
Tシャツとデニムが似合う人もいれば、ノースリーブで美しい腕を見せたほうがいい人もいる。

この日トリで登場した「えとぴりか」のようにいつもアンティークで素晴らしい衣装で、自分の表現世界とのギャップをプレゼンするのもいい。現れただけでも半分満足できるようなプレゼン。

お客さんは歌だけをきいているのではない。その人の動きを、衣装を、しぐさをみてる。
松谷さやかのプレゼンは美しかった。

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松谷さやか:闇の存在を認めてるから、光を信じてうたう。

彼女は歌のひとつひとつにちょっとした解説をする。良い予告編のように曲の理解度があがる。これもステージングで重要なことのひとつ。

観客は彼女が開ける扉の向こうの世界をそれぞれに想像し、はいってくる。
だから曲が、物語がしみてくる。

やさしい世界を歌う松谷さやかは、この世の暗さを知っているし、深い悲しみがあるからこそ祈りをやめない。それで何かが変わるとか、歌が世界を救うとはおもっていないかもしれない。でも彼女は「この重い扉を開けたい」と切に願う。歌は自分自身のためにあり、同時に誰かのためでもある。

 

松谷さやか:ステージングのうまさ、誠実さ。自分を媒体として使う覚悟がある。

低音から中音域までのセクシーさと、高音域でのすこし揺らぐピッチ。それは松谷さやかの魅力だ。洋楽のカバーで心から楽しんで歌う彼女と、メッセージを伝えるために自分を媒体として使う彼女。みんなの「たのしみ」であろうとして、喋る彼女。

短い時間だったけど、彼女の意識の出し入れと、緊張と緩和のタイミングは素晴らしかった。ステージングに悩む人へのひとつの答えだった。おなじステージに立つ人間として(いやいや美しくない51歳のおじちゃんだけどね笑)とても勉強になった。

演奏された曲すべてが違う意味を持ち、目的をもっていた。
音楽家のみなさん。音楽に自分をささげていますか?

力強い彼女のメッセージ。

 

歌はわたしのもの。わたしは、歌のもの。

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